js13kGames のフィードバックを振り返る

js13kGames のフィードバックを振り返る

こんにちは、ゆうです!

9月14日から投票期間が始まり、現時点で2作品あわせて20件のフィードバックが届きました。Rainbow Speed と Prism Rush にそれぞれ10件ずつで、どちらにもエキスパートのコメントが1件含まれています。改めてフィードバックをくれた人々に感謝します。

この投稿も実は先週書いていたものを書き直しているのですが、自分の作品に対する返信や他の人に対する返信にやや時間を使いすぎてしまった感があります。ただ、個々のフィードバックから得られるものも多く、改めて読み返してみると自分が当時設計した内容と、実際に得られた内容のずれがはっきり出ていました。それぞれの作品ごとに整理しておこうと思います。

Rainbow Speed:わかりにくいのは難易度ではなくUIだった

ジャンプの理解に時間がかかった、という趣旨の言及が3件ありました。

そのうち2件は「分かってからは楽しめた」と続いていて、片方は難易度について hard と easy のバランスがちょうどいいという評価をしてくれています。残りの1件は、なぜダブルジャンプが時々しか効かないのか、という率直な疑問でした。

そして原因をはっきり名指ししてくれた方がいました。ジャンプ回数の表示が視界の外にあって気づかなかった、もう少し上に置いてはどうか、という指摘です。気づいてからはかなり助けになった、とも書いてくれています。

空中ジャンプはレベルに紐づく残弾制で、雲に着地して回復するという仕様です。つまり設計自体は伝わらなかったわけではなく、残量を示す数字が見えていなかっただけでした。指摘されていたのは難易度ではなく情報の置き場所です。しかも、これは容量をほとんど使わずに直せる部類の話でした。

Rainbow Speed:設計していなかった遊び方が見つかった

今回いちばん考えさせられたのは、エキスパートの Dion van Beelen さんのコメントです。

一見すると前提は単純に見えるが、雲に到達するたびに加速することで次のランが丸ごと別物になる。ジャンプの間隔を測って管理するのも最初は簡単に思えるが、速度が上がり回数が増えるにつれて難しさも増していく。小さいジャンプは極端に小さくなるので、2つの隙間を一度に飛び越そうとして飛びすぎないよう気をつける必要がある。遠くまで進むほど次のランが新しい挑戦になるので、長いあいだ面白さと手応えが保たれる。そういう趣旨の内容でした。

私が設計していたのは、実はこの半分だけです。

このゲームのテーマは「成長」で、最初は届かなかった雲が、速度が上がることで楽に越えられるようになる。プレイヤーが自分の上達を実感できる、という一方向だけを考えていました。

同じ速度が、飛びすぎる原因にもなる。だから上達すると同時に難しさも一緒に伸びていく。この裏側を、私はほとんど意識していませんでした。

言われてみれば当然の話なのですが、作っている最中はずっと「越えられるようになる」側だけを見ていたので、気づきようがなかったのだと思います。返信にも書いたのですが、自分のゲームの一部を、自分より正確に説明されてしまった感覚がありました。

似た角度のコメントは他にもあって、距離を自分で測って飛ぶ必要があるので見かけよりトリッキーだ、という指摘がありました。45回かかって最後までクリアしたという報告や、お子さんがレベル8まで行ったという報告も届いています。長く遊ばれた結果として出てきた言葉だと考えると、Dion さんの評価とつながって見えます。

Rainbow Speed:褒められた場所に、そのまま注文もついていた

グラフィックと効果音は複数の方から好評でした。特にジャンプしたときの虹の演出を気に入ったと書いてくれた方がいます。

ただ、同じ効果音について、長く遊んでいるとジャンプ音が少し多すぎると感じた、ミュートがあって助かった、というコメントもありました。褒められた要素と注文がついた要素が同じ場所だったわけです。1回のランでは成立していても、長く遊ぶ前提では単調になる。これは自分では気づけない類の話でした。

グラフィックについても、序盤の画面が少し寂しく見えるという指摘があります。

それから、モバイルの操作感が良くないという指摘が1件ありました。モバイルは一応テストしていたので、これは正直かなり効きました。自分の環境で確認できたことと、他人の環境で成立することは別だということです。詳しく聞いてみたのですが、今のところ返信はありません。

他には、地面を離れた直後に押してしまうのでコヨーテタイム(足場を離れた直後もジャンプを受け付ける猶予時間)が欲しいという具体的な提案と、ジャンプ間で勢いが保たれてほしいという要望、BGMが欲しかったという言及が1件ずつありました。

Prism Rush:伝わった人と、伝わらなかった人が同時にいた

Prism Rush は、受け取られ方の幅が Rainbow Speed よりもはっきり出ました。

一方には、狙いどおりに受け取ってくれた方がいます。単純な操作なのに、今すぐ取るか、もっと大きく繋がるまで待つか、という小さな緊張が生まれるのが良い、という内容でした。これはまさにこのゲームの中心に置いた部分なので、伝わっている人にはきちんと伝わっていたことになります。全色そろえたときの虹ボーナスを楽しんでくれたコメントもありました。

その一方で、オンライン部門のエキスパートである Ben Allfree さんからは、操作と目的が直感的ではなく、何をすればいいのか分からないまま動き回っていた、キーを押すと形が現れて相手がそれを撃ってくる、ゲーム内の案内がもう少しあると良かった、という内容が届いています。

同じゲームに対して、核心を正確に言い当てたコメントと、何をするゲームか分からなかったというコメントが並んだわけです。

しかも今回、エキスパートのコメントは2作品で1件ずつなのですが、その2件が正反対でした。片方は私が説明できていなかった設計の裏側を言葉にしてくれて、もう片方は入口で止まっている。同じ立場の人が同じ期間に遊んで、これだけ結果が分かれるのだと思うと、伝わるかどうかは運の要素もそれなりにあるのだろうなと感じます。

ただ、ここで差が出たのは中身ではなく入口です。ルールを知らない人がどこで詰まるか、という視点が私には足りませんでした。容量的に余裕はなかったので検討はしていませんでしたが、ソロの練習モードも入れておくべきだったと思います。

Prism Rush:連打について、正反対の指摘が並んだ

バランス面では、方向の違う指摘が同じくらいの数だけ届きました。

簡単すぎる側としては、最寄りの宝石に突っ込んでスペースを連打するだけで通ってしまい戦略が要らない、というもの。もうひとつは、オンラインで連打され続けないようにペナルティを強くしてはどうか、というものです。

難しすぎる側としては、AIが強すぎるという指摘が2件。うち1件はAIの難易度選択を実装してほしいという提案つきでした。

連打には一応ペナルティを入れてあるのですが、カジュアルに遊べるほうが楽しいだろうと考えて、意図的に軽くしてあります。ただ、意図的に軽くしたことは誰にも伝わっていませんでした。軽いペナルティは、ペナルティがないのとほぼ同じに見えるのだと思います。

他には、自動ターゲットに任せきりではなく、狙う宝石を自分で選べるようにしてほしい、という要望がありました。繰り返しが単調に感じられたという指摘とセットで書かれていたので、遊び込んだ人ほど物足りなくなる構造なのだと思います。

Prism Rush:オンラインは、作者ですら観測できなかった

1週間かけたオンライン実装は、3件が試せないまま終わっています。対戦相手が見つからなかった、テスト方法が分からない、画面上のもう一頭はローカルの相手なのか、という内容です。

最後のひとつについてですが、ローカルモードのもう一頭はAIプレイヤーです。質問が来た時点で、そもそもゲーム内に説明がないことに気づきました。

エキスパートの方も、オンラインに触れた形跡はありませんでした。オンライン部門に出したのに、オンラインの部分が評価の対象になっていないことになります。

さらに言うと、投票期間に入ってから、私自身も生の対戦を一度も観測できていません。意味のないスペース連打が実際の対人でどう機能するのか、返信で聞かれたときに答えられませんでした。作った本人が、自分の作ったものが動いているところを見られていない状態です。

オンライン部門であっても、実際に評価されるのはひとりで触ったときの体験のほうなのだと思います。

アートのこだわりは好評だった

両作を通して安定して評判が良かったのは、アートと効果音でした。

どちらの作品も本当はもっと高画質のスプライトを使いたかった。

アートはコードだけで可愛く描けなかったから容量を食う画像を使わざるを得なかったですし、BGMは拙い曲を入れるくらいなら入れないという選択をしました。

Rainbow Speed は単なる減色では全然足りないので4色にしたり使わない文字を削って調整、Prism Rush でもユニコーンのスプライトをかなり圧縮していかにオンライン実装を残せるか工夫しました。

それもあってか Prism Rush については、13KBで複雑な絵を使う人は珍しい、という角度からアートに触れてくれた方がいます。こういうこだわりに気づいてくれるのは嬉しかったです。

逆に13KBの容量でもBGMを入れている作品も多かったので、そこはやはり自分も出せたらいいなと思います。

返信に時間を使いすぎた

当初ゲームジャムに参加するモチベーションはフィードバックを得ることだったのに、いざフィードバックをもらうとどう返信すればよいかを考える時間を使いすぎてしまいました。

コメント自体は長文ではありませんが、オリジナルの文章から何度か変更しています。投稿自体は一瞬ですが、その文章を用意するのにかなり時間をかけていました。

どう書けば相手にとって意味のある返事になるのか、言い訳のように読めないか、失礼にならないか。そういうことを考えている時間が、ポジティブな内容をもらって嬉しいという感情を通り越してしまったかもしれません。

これも想定したつもりでしたが、考えて書いた言葉が必ずしも意図どおりに届くわけでもありません。褒め言葉の前置きとして書いた難易度への言及が、批評として受け取られて押し返されたということもありました。

好意的なコメントひとつでも、返事を書くことの難しさを実感しました。

今回のブログの投稿もかなり時間がかかっていますね。普段ならもっと気楽に書いていたはずなのですが。

まとめ

今回1作品だけではなく2作品出したことで、より多くのフィードバックをもらえました。

正直なところ自分のゲームがどれくらい通用するかは結果が出るまでわかりませんが、どんな結果であれ感想をもらえただけでも十分収穫がありました。

どのフィードバックも、言い換えればここを工夫すればもっとよくなるという意味にも取れるので、次回以降の作品ではわかりやすさやゲームバランスを今以上に大事にしていきたいと思いました。

この投稿に登場する作品

Rainbow Speed

Rainbow Speed

ユニコーンになって雲から雲へと飛び移り、途切れることのない虹の軌跡を描いていこう。

Prism Rush

Prism Rush

90秒間でできるだけ多くの宝石を集めよう!ターゲットをロックオンし、近くの宝石をつなげて離すと一度にすべてをゲットできる。